Language | 文字サイズ  S M L

びいどろ・ぎやまん・ガラス

プレスガラスⅡ  近代の日本製プレスガラス 2020年8月18日(火曜) ~ 2020年9月22日(火曜)

1820年代にアメリカで始まったプレスガラス製造。熔(と)けたガラスを型の間に流し込み、プレスして成形するこの技法は、明治12年(1879)頃に日本初の官営ガラス工場として運営していた品川工作分局にもたらされます。同14年の第二回内国勧業博覧会の出品目録には、同局からプレス成形の食器が出品されていた記録を確認できます。 同23年の第三回内国勧業博覧会では、東京、大阪の工場からの出品数が増えており、その技術の普及を見てとれます。明治時代以降、多種多用なプレス成形によるガラス器が製造されていたことは、現存する作例からもうかがえます。 このたびの展示では、明治時代から大正時代につくられた日本製プレスガラスを採りあげます。現存数の多さ故に、数十年前まで、研究史の俎上にのることのなかった、プレスガラスの魅力に触れる機会となれば幸いです。

  • art1

    プレス市松文ガラス四段重

  • art1

    プレス鯛形ガラス皿

  • art1

    プレス亀甲文ガラス蓋物

展示作品リスト

  • プレス市松文ガラス四段重 1式5点 大正-昭和前期(1912-35) 当館蔵(びいどろ史料庫コレクション)
  • プレス旭光擬宝珠文ガラス皿 品川硝子製造所製ヵ 1枚  明治前期(1876-92) 当館蔵(びいどろ史料庫コレクション)
  • プレス菊繋ぎ四つ割文ガラス小鉢 「N.T1」陽刻銘 2点 明治後期(1898-1912) 当館蔵(びいどろ史料庫コレクション)
  • プレス水玉に縦筋文ガラス角皿 「大阪河井製」陽刻銘 10枚の内2枚 明治38年(1905)箱書き 当館蔵(びいどろ史料庫コレクション)
  • プレス鯛形ガラス皿 「クヤマ」陽刻銘 1枚 明治中期-大正時代(1883-1926) 当館蔵(びいどろ史料庫コレクション)
  • プレス海軍旗に桜錨文ガラス角皿 糸永硝子製造所 2枚 明治後期-大正時代(1898-1926) 当館蔵(びいどろ史料庫コレクション)
  • プレス亀甲文ガラス蓋物 佐々木硝子店ヵ 1合 大正4年(1915)頃 当館蔵(びいどろ史料庫コレクション)
  • プレスハート形ガラスインク壺 佐々木硝子店ヵ 1合 大正4年(1915)頃 当館蔵(びいどろ史料庫コレクション)
  • プレス剣菊にハート文ガラス鉢 伊藤徳硝子製造所 1口 大正-昭和前期(1912-1935) 当館蔵(びいどろ史料庫コレクション)