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美術

池長美術館recollection―美への想いがつなぐもの― 2023年7月22日(土曜) ~ 2023年9月10日(日曜)

池長美術館は、神戸生まれの蒐集家しゅうしゅうか池長孟いけながはじめが自身のコレクションを公開するため、昭和15年(1940)に開設した私立美術館です。この美術館には、一般市民のみならず多くの政財界人や文化人が訪れ、池長が集めた南蛮美術の優品や展覧会を楽しみました。なかでも池長と特に交流のあった人々が、来館の折に記念として書き残したのが「池長美術館来館者揮毫帖きごうちょう」です。これは名前と日付だけではなく、感想を記したり歌や絵などを寄せたりするなど、来館者の感興が自由に表されたものでした。 その後、美術館は昭和26年にコレクションとあわせて神戸市へ委譲され、池長美術館としての幕を下ろしましたが、建物は現在神戸市文書館として、コレクションは当館の核となる重要な所蔵資料として、池長の想いと共に受け継がれています。そして、その資料のひとつである揮毫帖は、当時の神戸や池長を取り巻く活発な文化の香りを今も伝えています。 池長美術館を訪れた人々は、どのような想い出や感動を持ち帰ったのでしょうか。揮毫帖に残る彼らの記憶をもう一度集めて、在りし日の池長美術館を追想していきましょう。

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    池長美術館開館記念ポスター

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    池長美術館絵葉書「池長美術館全景」

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    池長美術館来館者揮毫帖(8)川西英

展示作品リスト

  • 小磯良平 池長美術館長像 昭和19年(1944) 油彩・キャンバス 当館蔵(池長孟コレクション)
  • 地球儀 18世紀末~19世紀頃か 当館蔵(池長孟コレクション)
  • 邦彩蛮華大宝鑑 昭和8年(1933) 洋装本 当館蔵
  • 池長美術館開館記念ポスター 昭和15年(1940) 当館蔵
  • 池長美術館パンフレット 昭和15年(1940)頃 当館蔵
  • 池長美術館招待券 昭和16年(1941) 当館蔵
  • 池長美術館絵葉書 昭和15年(1940)頃 当館蔵
  • 池長美術館第3回ポスター 昭和17年(1942) 当館蔵
  • 池長美術館開会式出欠返信用葉書 昭和15年(1940) 当館蔵
  • 林重義 池長美術館来館者揮毫帖(6) 昭和15年(1940) 墨、水彩・紙 当館蔵
  • 川西英 池長美術館来館者揮毫帖(8) 昭和15年(1940) 墨、水彩・紙 当館蔵
  • 竹中郁 池長美術館来館者揮毫帖(9) 昭和15年(1940) 墨、水彩・紙 当館蔵
  • 小磯良平 池長美術館来館者揮毫帖(10) 昭和15年(1940) 鉛筆、水彩・紙 当館蔵
  • 谷崎潤一郎 池長美術館来館者揮毫帖(11) 昭和15年(1940) 墨・紙 当館蔵
  • 粥川伸二 池長美術館来館者揮毫帖(112) 昭和19年(1944) 墨、水彩・紙 当館蔵
  • 李平凡 池長美術館来館者揮毫帖(114) 昭和21年(1946) 墨、水彩・紙 当館蔵
  • 松岡寛一 池長美術館来館者揮毫帖(125) 昭和26年(1951) 鉛筆、水彩・紙 当館蔵
  • 司馬江漢 西遊旅譚 寛政6年(1794) 木版・紙 当館蔵(池長孟コレクション)