特別展「銅鐸とムラ-国宝 桜ヶ丘銅鐸をめぐる弥生の営み-」 2025年7月5日(土曜) ~ 2025年8月31日(日曜)
2025年7月5日(土曜)~ 開催予定

1.展覧会のみどころ
・神戸市立博物館が所蔵する国宝 桜ヶ丘銅鐸・銅戈群の発見からこれまでの歩みを辿るとともに、同じく国宝の加茂岩倉銅鐸(島根県)をはじめ各地の重要文化財の銅鐸が神戸に集結し、銅鐸はなぜ埋められたのかその実態に迫ります。
・桜ヶ丘銅鐸・銅戈群と同じ六甲山南麓から出土した銅鐸を神戸に里帰り展示。
・銅鐸とともに生きた人々のくらし―弥生世界を最新の発掘調査事例も交えてご紹介します。
2.展覧会の内容
桜ヶ丘銅鐸・銅戈群は、1964年12月10日、神戸市灘区桜ヶ丘町にて偶然発見されました。銅鐸14点と銅戈7点が一緒に埋納されていたこと、絵画表現がみられる銅鐸が含まれるなどその重要性から1970年に国宝に指定されます。
弥生時代の社会において祭器(まつりの道具)であったと考えられている銅鐸。 その多くは単体での出土ですが、桜ヶ丘銅鐸・銅戈群のように銅鐸を複数埋めることには、どのような意味があるのでしょうか。本展では、国宝 加茂岩倉銅鐸(島根県)、重要文化財 大岩山銅鐸(滋賀県)、重要文化財 柳沢銅鐸(長野県)などを展示し、その事例から、その意味を考えます。
桜ヶ丘銅鐸・銅戈群が発見された六甲山南麓は、銅鐸の発見が多い地域として古くから知られています。本展では、六甲山南麓の銅鐸が一堂に会するとともに、周辺集落などの様子も出土資料で辿ります。
発見から60年を経て、改めて国宝 桜ヶ丘銅鐸・銅戈群の魅力と当時の人々の営みをご紹介します。
弥生時代の社会において祭器(まつりの道具)であったと考えられている銅鐸。 その多くは単体での出土ですが、桜ヶ丘銅鐸・銅戈群のように銅鐸を複数埋めることには、どのような意味があるのでしょうか。本展では、国宝 加茂岩倉銅鐸(島根県)、重要文化財 大岩山銅鐸(滋賀県)、重要文化財 柳沢銅鐸(長野県)などを展示し、その事例から、その意味を考えます。
桜ヶ丘銅鐸・銅戈群が発見された六甲山南麓は、銅鐸の発見が多い地域として古くから知られています。本展では、六甲山南麓の銅鐸が一堂に会するとともに、周辺集落などの様子も出土資料で辿ります。
発見から60年を経て、改めて国宝 桜ヶ丘銅鐸・銅戈群の魅力と当時の人々の営みをご紹介します。
プロローグ 桜ヶ丘銅鐸・銅戈群発見とこれまでのあゆみ
灘区の山中にて、土取り作業中に偶然見つかった桜ヶ丘銅鐸・銅戈群。発見されてから現在に至るまで、多くの関係機関・関係者そして市民の方々が繋ぎ、歩んできた道のりはどのようなものだったのでしょうか。
桜ヶ丘銅鐸・銅戈群が発見された当時の様子を、写真や残された図面で辿ります。
桜ヶ丘銅鐸・銅戈群が発見された当時の様子を、写真や残された図面で辿ります。
発見地における出土状況の復元
昭和時代中期、20世紀中期
当館蔵
Ⅰ章 銅鐸と複数埋納
銅鐸は、近畿地方を中心に九州地方から中部・東海地方にかけて500点以上発見されています。その多くは単体での埋納ですが、複数の銅鐸や武器形青銅器とともに埋納する事例も見受けられます。そのなかでも特徴的なものが桜ヶ丘銅鐸・銅戈群です。
本章では銅鐸の「埋納」、特に「複数埋納」に焦点をあて、桜ヶ丘銅鐸・銅戈群同様に複数埋納事例である加茂岩倉銅鐸(島根県)や荒神谷銅鐸(島根県)、柳沢銅鐸(長野県)、大岩山銅鐸(滋賀県)をご紹介します。
本章では銅鐸の「埋納」、特に「複数埋納」に焦点をあて、桜ヶ丘銅鐸・銅戈群同様に複数埋納事例である加茂岩倉銅鐸(島根県)や荒神谷銅鐸(島根県)、柳沢銅鐸(長野県)、大岩山銅鐸(滋賀県)をご紹介します。
重要文化財 柳沢2号銅鐸
弥生時代中期
中野市立博物館蔵
国宝 加茂岩倉31号銅鐸
弥生時代中期
文化庁蔵(島根県立古代出雲歴史博物館保管)
Ⅱ章 六甲山南麓の銅鐸
六甲山南麓東部にあたる神戸市灘区以東は、銅鐸の埋納地が集中する地域です。神戸市灘区桜ヶ丘町から出土した桜ヶ丘銅鐸・銅戈群の他にも、多くの銅鐸や武器形青銅器が山中から発見されています。一方、山中だけでなく、低地の集落に隣接する場所からも銅鐸が確認されています。
六甲山南麓から出土した多くの銅鐸や武器形青銅器は、どのように埋められ、どのような特徴があるのでしょうか。発見当時の証言や記録、これまでの発掘調査成果などから山と低地の銅鐸を見ていきます。
六甲山南麓から出土した多くの銅鐸や武器形青銅器は、どのように埋められ、どのような特徴があるのでしょうか。発見当時の証言や記録、これまでの発掘調査成果などから山と低地の銅鐸を見ていきます。
渦森銅鐸
弥生時代中期
東京国立博物館蔵 Image:TNM Image Archives
神戸市指定文化財 本山銅鐸
弥生時代中期
神戸市蔵
Ⅲ章 新たな銅鐸研究への試み
当館は、平成23年(2011)から約6年にわたり、九州国立博物館と共同研究を行いました。
3次元計測による調査の結果、目視ではわからなかった文様や、銅鐸の劣化状況が判明しました。この共同研究では、石製鋳型の連続鋳造実験も行い、鋳型の耐久性や使用方法に迫ることができました。銅鐸鋳型や武器形青銅器鋳型は、各地で発見されています。鋳型は、青銅器の生産を示す一方で、鋳造以外の使い方を示す例もあります。
本章では、この時の成果をはじめとした3次元計測の利用や、青銅器の鋳型についてご紹介します。
3次元計測による調査の結果、目視ではわからなかった文様や、銅鐸の劣化状況が判明しました。この共同研究では、石製鋳型の連続鋳造実験も行い、鋳型の耐久性や使用方法に迫ることができました。銅鐸鋳型や武器形青銅器鋳型は、各地で発見されています。鋳型は、青銅器の生産を示す一方で、鋳造以外の使い方を示す例もあります。
本章では、この時の成果をはじめとした3次元計測の利用や、青銅器の鋳型についてご紹介します。
桜ヶ丘12号銅鐸(復元)
当館蔵
神戸市指定文化財 銅鐸鋳型未製品
弥生時代中期
神戸市蔵
Ⅳ章 銅鐸にかかわるムラ―本山遺跡と北青木遺跡―
多くの銅鐸が山中など、集落〈ムラ〉から遠く離れた場所に埋納されるなか、低地に埋納された銅鐸があります。本山遺跡と北青木遺跡(ともに神戸市東灘区)では人々が営んでいた場所に隣接して銅鐸(本山銅鐸、北青木銅鐸)を埋納していました。
この2つの遺跡では、どのような営みがあったのかを出土遺物から探ります。
この2つの遺跡では、どのような営みがあったのかを出土遺物から探ります。
北青木遺跡出土 弥生土器
弥生時代中期
神戸市蔵
Ⅴ章 大阪湾をのぞむ弥生のムラ―六甲山南麓の「高地性集落」―
弥生時代中期頃には瀬戸内海沿岸を皮切りに、急峻な山頂や丘陵上などの眺望の開けた高所に「高地性集落」と呼ばれるムラが築かれました。
本章では、六甲山南麓の高地性集落における人々の営みを伯母野山遺跡(神戸市灘区)、布引丸山遺跡(神戸市中央区)、会下山遺跡(芦屋市)の資料から見ていきます。
本章では、六甲山南麓の高地性集落における人々の営みを伯母野山遺跡(神戸市灘区)、布引丸山遺跡(神戸市中央区)、会下山遺跡(芦屋市)の資料から見ていきます。
伯母野山遺跡出土 弥生土器
弥生時代中期
当館蔵
Ⅵ章 明石海峡をのぞむ弥生のムラ―明石川流域の「高地性集落」―
弥生時代中期には、明石川流域でも高地性集落が築かれます。明石川流域では、六甲山南麓と異なり銅鐸は出土していませんが、銅鐸鋳型未成品の存在から、この地域の人々も銅鐸のマツリを知っていたと考えられます。
最新の調査成果などをもとに、明石川流域の4つの高地性集落の営みをご紹介します。
最新の調査成果などをもとに、明石川流域の4つの高地性集落の営みをご紹介します。
頭高山遺跡出土 石器
弥生時代中期
神戸市蔵
エピローグ 銅鐸とムラ―そして、次の世代へ繋ぐ―
弥生時代が終わる頃、大きな社会変化の中で銅鐸のマツリは終焉を迎えます。人々は何を願い、なぜ銅鐸を埋納したのか。改めて、桜ヶ丘銅鐸・銅戈群を見つめ直します。
そして、当館では開館時にいつでも桜ヶ丘銅鐸・銅戈群を見ていただけるよう、常設展示室(コレクション展示室)にて展示しています。
最後に、桜ヶ丘銅鐸・銅戈群を次世代へと守り繋いでいく当館の活動や研究をご紹介し、締めくくりとします。
そして、当館では開館時にいつでも桜ヶ丘銅鐸・銅戈群を見ていただけるよう、常設展示室(コレクション展示室)にて展示しています。
最後に、桜ヶ丘銅鐸・銅戈群を次世代へと守り繋いでいく当館の活動や研究をご紹介し、締めくくりとします。
3.展覧会概要
- 会期
- 2025年7月5日(土曜)~8月31日(日曜)
- 休館日
- 月曜日、7月22日(火曜)、8月12日(火曜)
※ただし、7月21日(月曜・祝日)・8月11日(月曜・祝日)は開館 - 開館時間
- 9時30分~17時30分(金曜と土曜は20時まで)
※展示室への入場は閉館の30分前まで - 会場
- 神戸市立博物館(神戸市中央区京町24番地)2階 南蛮美術館室、特別展示室2
- 主催
- 神戸市立博物館
- 協賛
- 公益財団法人 日本教育公務員弘済会 兵庫支部
- 後援
- NHK神戸放送局、Kiss FM KOBE
- 特別協力
- 島根県立古代出雲歴史博物館、国立文化財機構文化財活用センター、東京国立博物館
- 協力
- 一般財団法人神戸観光局
- 入場料
- 一般1,500円(1,300円)、大学生750円(650円)、高校生以下無料
※本展観覧券にて同時開催特別展・コレクション展示室も入場いただけます
※()内は20名以上の団体料金
※神戸市内在住で満65歳以上の方は、当館窓口にて証明書の提示により、当日一般料金の半額
※障害のある方は障害者手帳などの提示で無料
※大学生以下の方は、学生証・生徒手帳などをご提示ください
「おでかけKOBE」(市イベントページのURL)
4.関連事業
講演会
○特別展記念講演会「桜ヶ丘銅鐸に学ぶ」
講 師:井上 洋一 氏(奈良国立博物館 館長)
日 時:7月12日(土曜)14:00 ~ 15:30(13:00開場)
会 場:神戸市立博物館地階 講堂
定 員:140名(当日受付、先着順、13:00から講堂前で整理券を配布)
参加費:無料(ただし、当日ご使用いただける特別展観覧券が必要)
○展覧会担当学芸員によるリレー講演会
「山と低地~六甲山南麓の弥生遺跡~」
「銅鐸と弥生世界~桜ヶ丘銅鐸・銅戈を中心に~」
講 師:田島靖大(神戸市立博物館学芸員)、萱原朋奈(神戸市立博物館学芸員)
日 時:8月9日(土曜)14:00 ~ 15:30(13:30開場)
会 場:神戸市立博物館地階 講堂
定 員:140名(当日受付、先着順、13:30から講堂前で整理券を配布)
参加費:無料(ただし、当日ご使用いただける特別展観覧券が必要)
講 師:井上 洋一 氏(奈良国立博物館 館長)
日 時:7月12日(土曜)14:00 ~ 15:30(13:00開場)
会 場:神戸市立博物館地階 講堂
定 員:140名(当日受付、先着順、13:00から講堂前で整理券を配布)
参加費:無料(ただし、当日ご使用いただける特別展観覧券が必要)
○展覧会担当学芸員によるリレー講演会
「山と低地~六甲山南麓の弥生遺跡~」
「銅鐸と弥生世界~桜ヶ丘銅鐸・銅戈を中心に~」
講 師:田島靖大(神戸市立博物館学芸員)、萱原朋奈(神戸市立博物館学芸員)
日 時:8月9日(土曜)14:00 ~ 15:30(13:30開場)
会 場:神戸市立博物館地階 講堂
定 員:140名(当日受付、先着順、13:30から講堂前で整理券を配布)
参加費:無料(ただし、当日ご使用いただける特別展観覧券が必要)
学芸員による展示解説会
日 時:会期中の土曜(各日) 17:00 ~ 17:30(16:30開場)
会 場:神戸市立博物館地階 講堂
定 員:140名(当日受付、先着順)
参加費:無料(ただし、当日ご使用いただける特別展観覧券が必要)
会 場:神戸市立博物館地階 講堂
定 員:140名(当日受付、先着順)
参加費:無料(ただし、当日ご使用いただける特別展観覧券が必要)
銅鐸鋳造ワークショップ(子ども向け) ※事前申込制
日時:2025年7月19日(土曜)
午前の部 10時00分~11時30分(受付 9時30分~)
午後の部 14時00分~15時30分(受付 13時30分~)
会場:神戸市立博物館 地階考古学習室
対象:午前・午後の部 小学校4年生~中学校3年生とその保護者
定員:各回6組12名(事前申し込み、応募者多数の場合は抽選)
参加費:2,500円
※保護者1名分の特別展観覧券付き(高校生以下の特別展観覧は無料)
※1階インフォメーションカウンターにてお支払いください
申込期間:2025年6月3日(火曜)9時30分~6月24日(火曜)12時00分
※詳細、申込はコチラ https://event.city.kobe.lg.jp/event/rTGzIrZ9U7lrbPuOGHmm
午前の部 10時00分~11時30分(受付 9時30分~)
午後の部 14時00分~15時30分(受付 13時30分~)
会場:神戸市立博物館 地階考古学習室
対象:午前・午後の部 小学校4年生~中学校3年生とその保護者
定員:各回6組12名(事前申し込み、応募者多数の場合は抽選)
参加費:2,500円
※保護者1名分の特別展観覧券付き(高校生以下の特別展観覧は無料)
※1階インフォメーションカウンターにてお支払いください
申込期間:2025年6月3日(火曜)9時30分~6月24日(火曜)12時00分
※詳細、申込はコチラ https://event.city.kobe.lg.jp/event/rTGzIrZ9U7lrbPuOGHmm
5.相互連携
兵庫県立考古博物館との相互連携
本展開催期間中に、兵庫県立考古博物館(兵庫県加古郡播磨町大中1-1-1)春季特別展「弥生の至宝 銅鐸」(会期:4月26日(土曜)~ 6月29日(日曜))の半券を神戸市立博物館券売窓口にてご提示された方へ、オリジナルステッカーをプレゼントします。
※当日ご使用いただける本展観覧券もあわせてご提示ください
※半券1枚につきステッカー1枚をプレゼント
※ステッカーが無くなり次第終了します
兵庫県立考古博物館春季特別展「弥生の至宝 銅鐸」公式ページ
※当日ご使用いただける本展観覧券もあわせてご提示ください
※半券1枚につきステッカー1枚をプレゼント
※ステッカーが無くなり次第終了します
兵庫県立考古博物館春季特別展「弥生の至宝 銅鐸」公式ページ
広報用画像申込書
広報用画像を希望される方は、広報用画像申込書をダウンロードいただき、必要事項をご記入のうえ、下記の問い合わせ先にメールで送付ください。
神戸市立博物館
学芸課 本展広報担当
〒650-0034 神戸市中央区京町24番地
TEL:078-391-0035 FAX:078-392-7054
E-mail:kobemuse01@jewel.ocn.ne.jp
神戸市立博物館
学芸課 本展広報担当
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