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須恵器 

は胴径9.7㎝、残存高13.1㎝で、口縁部はすべて欠けて残っていません。底部は右回転のヘラケズリで、それ以外は回転ナデをします。通常注ぎ孔付近には横方向の凹線と櫛先列点の文様を持つものが多いですが、これは無文です。頚部には左上から右下へ少し斜めになった縦方向のヘラ描きの線を1条刻みますが、これも杯身・杯蓋と同様に、文様というよりは製作工人を識別するための印と考えられます。内面は回転ナデですが、頸部には自然釉がかかっているため不鮮明です。また頸部と体部の接合部分は調整が見えないため確認できません。体部が分厚く、大きさの割に重量感があります。焼き上がりは良好で、外面に胎土の鉄分による黒色の斑点が多く見えます。時期は6世紀後半で、他3点の須恵器より少し古いです。

【古代の神戸】
名称 須恵器   すえき はそう
作者名 神戸市長田区池田経町 観音山古墳出土 
時代 古墳時代後期/
材質 粘土
サイズ 胴径9.7㎝、残存高13.1㎝
員数 1点
その他の情報 観音山古墳

来歴:1982神戸市立博物館

参考文献:
・神戸市立博物館『まじわる文化 つなぐ歴史 むすぶ美―神戸市立博物館名品撰―』図録 2019
・森田稔「長田区観音山古墳の出土遺物」『博物館だより』No.23 神戸市立博物館 1988
指定区分
分野 土器・土製品類