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本朝図鑑綱目

石川流宣は菱川師宣の弟子といわれています。浮世絵師として活躍したほか、世界図・江戸図なども刊行した地図作成者としても有名です。彼の手になる日本図は記載事項が豊富で、絵画的要素も強く、江戸時代中期を通して人気を呼び、改版も多く出されました。この貞享4年図は、流宣日本図の初期のもの。流宣が描く「日本」の姿は、東北地方が短いなど正確さが無視されていること、実際以上に海岸線の屈曲が見られることでしょう。しかし、これは多くの情報を記載するためとの指摘もあります。この情報の詳しさは、地図の上だけでなく、東海道の宿駅や主要街道の里程などの一覧表を付したところにも表れています。

【古地図】
名称 本朝図鑑綱目 ほんちょうずかんこうもく
作者名 石川氏 
時代 江戸時代、貞享4年/1687年
材質 木版手彩
サイズ 59.9×130.8
員数 1鋪
その他の情報 南波松太郎コレクション

来歴:南波松太郎→1983神戸市立博物館

参考文献:
・神戸市立博物館『まじわる文化 つなぐ歴史 むすぶ美―神戸市立博物館名品撰―』図録 2019
・国木田明子「古地図と版元-館蔵品にみる江戸時代の地図出版について」(『神戸市立博物館研究紀要』第18号) 2002
指定区分
分野 絵図・地図