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大歳山古墳出土資料

大歳山古墳は昭和33年(1958)に発見されました。台風の大雨で丘の上に登る坂道に大量の雨水が流れて地面を削り、そこに勾玉と管玉が露出していたため古墳であることが判りました。しかしその坂道は細い尾根筋にあったため、墳丘は確認できませんでした。表土の下に粘土があり、その中から銅製素文鏡1点・緑色凝灰岩製石釧1点・硬玉製勾玉1点・碧玉製勾玉1点・碧玉製管玉19点・ガラス小玉42点が見つかりました。そのため粘土で覆われた木棺が埋葬されていたと考えられます。また赤い顔料も見られました。粘土があった範囲から、頭を北西に向けて埋葬されたと推定されます。時期は古墳時代前期の4世紀前半~中頃です。
 副葬品には鉄製武器はなく、小型の銅鏡と装身具だったため、被葬者は女性だったようです。この女性首長が治めていた範囲はあまり広くはなく、丘の東側を流れる山田川沿いと考えられます。

古墳のあった場所はその後の宅地造成で丘ごと削り取られ、現在は残っていません。

【古代の神戸】
名称 大歳山古墳出土資料 おおとしやまこふんしゅつどしりょう
作者名 神戸市垂水区西舞子 大歳山古墳出土 
時代 古墳時代前期/4世紀
材質
サイズ
員数 全67点
その他の情報 大歳山古墳
須恵器は大歳山2号墳

来歴:1982神戸市立博物館

参考文献:
・春成秀爾「神戸市大歳山の古墳ほか」『兵庫考古』第15号 兵庫考古学研究会 1981
指定区分
分野 その他